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不定期病状報告 [脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)]

あまりに間が空きすぎて何から書いていいのかわかりませんが、まずは病状報告から…。 

音楽の方は今も続く執拗な兵糧攻めのため、去年にも増して聴けていないのですが、それでもちょろちょろとは聴いているので気長に待ってください。

この先は医学的に露骨な描写を含みます。

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Band Of Heathens [Today's Album]

リリース直後から記事作成に着手していたのですが、思いのほか時間がかかってしまい、期せずしてTex-Machineさんの同ネタと前後してしまいました。カンニングはしていないですよ!


 

「The Band of Heathens」 / The Band Of Heathens
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The Band of Heathens

The Band of Heathens

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: BOH
  • 発売日: 2008/05/20
  • メディア: CD

 

90年代後半からDAWによるデジタル・レコーディングというものが手ごろになり、個人レベルでも少ない投資で高音質のCDが作れるようになったため、アーティスト側の売り方も変わってきたように思える。

メジャー・レーベルで知名度を得た連中は、マイナーや自主制作でもある程度の売り上げを見込めるため、メジャーにこだわる必要がなくなり、新人でもメジャーの制約を嫌い、最初から自主制作やインディペントでの活動を選ぶ者も少なくない。勿論、DAWの普及には「糞みたいな連中も簡単にCDをリリースできちゃう。」という弊害もあるのだが。 
そんな状況の中、聴く側のほうにも、自主制作やインディペンデントで活動するミュージシャンの中から自分の好みの物を発掘するためには今までとは違った努力が要求されるようになってきた。今回紹介するようなアーティストのように、日本のメディアでは紹介されることがない素晴らしいアーティストが数多く存在しているからだ。自主制作アーティストのCD売買が行われている“CD BABY”というものもDAWがなければ決して普及しなかったシステムのように思える。


そんな自主制作レベルで活動を始めたルーツ・ロック・アーティストの中でも、とりわけクオリティの高い演奏力と作曲能力を兼ね備えているのがこのBand Of Heathens。
メンバー各々がソロ作もリリースしている才能溢れるソングライターという点では、同じTexasのResentmentsに共通しているが、Resentmentsの面々が強烈な個性を発散させているのに比べてBOHのメンツは其々がそれほどアクの強さ(恐らく人間性も?)を持ち合わせておらず、アクシデント的に発生したわりには、3人の音楽性、方向性が多くの部分で共通しており、其々の声もResentmentsのメンツみたいに特異体質声ではないので、ハーモニーでもぶつからず、バンドとしてのまとまりは上・・・、なんて言っちゃっていいですかね?
現在はEd Jurdi、Gordy Quist、Colin Brooksという三頭制を布いているが、その成り立ちの詳細は現代アメリカーナ&巨乳評論家、buppy氏のブログ「橋下駄の音」に詳しいので、興味のある方はそちらを参照していただきたい。

本作以前にリリースしたアルバムは2枚ともライブ録音というところが、演奏力への自信の表れなのだろうが、実際、あまりにストレートで虚飾が無く、誤魔化しの効かない音作りが今の時代逆に新鮮で、前作のDVD付きライブ・アルバム「Live at Antones 」でその演奏シーンを目の当たりにした時は少なからず衝撃を覚え、鳥肌がたった。

満を持してのスタジオデビューとなった今作のプロデュースは、70年代SSWファンにはなじみの深いRay Wylie Hubbard。参加ミュージシャンとしてはPatti Griffin、Stephen Bruton、Gurf Morlix等が名を連ねている。

 
 1. Don't Call On Me

 2. Jackson Station

 3. Maple Tears

 4. Heart On My Sleeve

 5. Second Line

 6. 40 Days

 7. This I Know

 8. Unsleeping Eye

 9. Cornbread

10. Nine Steps Down

11. Hallelujah


半分以上の曲がライブ盤や各メンバーのソロ作などで既出の物。そして3人とも並以上のギタリストであり、トリプル・ギターも彼らの魅力なのだが、正直、2枚のライブ盤を聴いた後では、少々サッパリし過ぎでこじんまりとまとめすぎたサウンドにも聴こえ、ライブで感じられる荒っぽさや重厚感がいま一つ伝わってこないような気もするのが若干のマイナスポイントか。それはプロデューサーとしては実績がなく、バンドの一体感というものにそれほどこだわりもなさそうな、Ray Wylie(人選ミス?)のせいにしちゃいましょう。普通はいくらでも誤魔化しが効くスタジオ作は良かったが、ライブを聴くと「んっ?」というアーティストの方が多いのだから・・・。

それ以外ではスタジオ・デビュー作としては平均点を大幅に上回る出来と言ってよく、スッキリしすぎのサウンドが故、曲本来が持つメロディ・ラインや雰囲気はとても伝わりやすくなっているので、このバンドを未体験の人にはまず、こちらでバンドの雰囲気を掴む→その後ライブ作で仰け反る、というコースをお薦めします。

1. 一番キャッチーなメロディ・センスを持っているEd作のオープニングはウエスト・コーストっぽさも感じられる軽快なナンバーだが、ねちっこいColinのスライドが絡んでのからのエンディングでの尋常でない盛り上がりに、やはりTexasのバンドなんだと再認識させられる。
2. タメの効いたリズムに皆で歌いまわすヴォーカル、そしてドブロにマンドリン。ライブでは実証済みだが、ここでもいとも簡単にあのThe Bandにも似た荘厳さを醸し出しているのは流石。70年代は良かったと懐かしむオールド・ロック・ファンにはThe Bandの焼き直しにしか聴こえないのだろうか・・・。彼らのサウンドには充分オリジナリティも感じられるし、決して追い風ではないこの時代にこの音を奏でていることに意義があると思うのだが・・・。
3. このようなスローな曲では90年代のオルタナ・カントリー・バンドなどよりもカントリーへの深い造詣と愛情が感じられる気が・・・。
4. メンバーの中では声質も曲調も一番ゴリッとした男臭さを感じさせるColin作のゴリッとしたギター・リフが印象的なギター・ロック。
7. シングル・ヒットしちゃってもおかしくないような一緒に歌いたくなるようなメロディを持ったこの曲もやはりEd作。
8. Live at Antones」ではかなりアップ・テンポで演奏されていた。最も70年代っぽさを感じさせる男、Gordy作のスワンプ・ナンバー。ソロ作にも収録されていたが、メンバーのコーラス、Gordyのリードに絡みつくスライド(多分Colin)によって重厚さを増していて一聴の価値あり。

CCRがいて、The Bandがいた70年代のアメリカは良かったのに・・・。なんて嘆いている人にこそ聴いてみて欲しい。時代が時代なら彼らと比肩する実力を持った逸材ですぞ・・・・というのは言いすぎでしょうか。
ソロ作も捨てがたいのだが、個人的にはこの人達にはバンドとしての活動に是非こだわって欲しいと思っている。

このバンドの取扱を始めたAmazon.jp、あんたは偉い!

 



「Unsleeping Eye」

「Jackson Station」


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不定期病状報告 [脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)]

毎度のことですが、更新が遅くてすいません!

今年の夏はいつもより調子が悪い気がします。あまりに体中が痛いためか、“マシンガンの打ち合いで蜂の巣にされる”、という夢を見たりしました。変な映画の見すぎですかね?

体調の悪さに加え、例の陰謀のせいで仕事もしていないのにかなり忙しかったりしています。
現在は恐怖の兵糧攻めに遭っており、経済的に困窮していてあまりCDを買えていません。(と言ってもチョロチョロとは・・・)
慈悲深い読者の皆様、お買い物は当ページのリンクからおねげえします!

音楽ネタは精神力を消耗するのでもう少し待ってください。ぼちぼち再会します。多分・・・。

さて、早いもので熱海の診察の日がやってきました。4月に撮った写真と比較してもらうため、予想通り支払不能通知と共に自賠責から戻ってきた写真を持って、熱海に行ってきました。
因みに、自賠責への異議申立書には「5人の脳外科医が明らかに漏れているとしている画像を漏れていないと主張する理由を教えて欲しい。」というような意味のことを書いたのですが、それにはまったく答えてもらえず、相変わらず「異常が見られない。」の一点張りでした。こちらも闘うしかないですかね。

今回の診察は予約時間を30分程過ぎた頃に呼ばれ、熱海診察史上、最短の待ち時間でした。比較の結果、「4月の写真では、それ以前の写真より、頚椎部の神経根からの髄液の漏れと思われる白い影が薄くなっている。」と言うお言葉を、全くよくなっていないどころか例年より辛いと思っていたところにいただいてビックリしました。漏れが止まってからも症状が取れるまでは時間がかかることは重々承知とは言え、本来なら喜ぶべき診断なのですが、今までも“喜ばされては落とされる”、ということの繰り返し人生だったので免疫機能が働いて素直に喜べず半信半疑です。とりあえずもう少し様子を見て、次回(12月)にピンポイントでの輪切り写真も加えて、再度MRミエロの撮影をしましょうということでした。自律神経の働きを整えるために運動は続けた方が良いとのことなので、忙しさと悪天候から最近サボりがちだったウォーキングをまじめにやることにします。

早く天気が安定する冬を待ちながら、次回の診察までは気長にがんばることにします。(前の冬は暖かい夏を待ち望んでいたような・・・?)

 


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不定期病状報告 [脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)]

更新が遅れてしまって申し訳ありません。

4月の末に行った熱海でのMRミエロの結果ですが、「頚の付近にまだ髄液の漏れと思われる影が映っているが比較対象になる前回の写真が手元にないのでなんとも言えない。8月まで様子を見ましょう・・・。」という話でした。症状がちっともよくなっていないのが辛いところですが気長にがんばります。

なんで前回撮影した写真が病院にないのか?というと、2月の中旬に熱海の先生が自賠責への異議申立のための意見書と共に送ってきてくれたので私が自賠責に送ってしまっているからなのです。もうすぐ3ヶ月になるのですが自賠責の方からは現在までのところ返答無しです。
十中八九、却下されると思うんですけどね。

熱海の病院には全国から具合の悪い患者が集まってきているので以前から長椅子に辛そうで横になってしまっている人をよく見かけていたのも納得できますが、今回は爆音鼾で爆睡のオバサン(オネエサン?)がいらっしゃってビックリしました。

翌日、右足大腿部前側の感覚が全く無くなりビックリしました。相方に試しに針を右大腿部にかなり深く刺されたのですが何かが触っている感覚はあるのですが、全く痛くありません。その日、例の巨大な陰謀に関してもS病院M医師に緊急に連絡を取る必要があったのでメールをして相談してみました。M医師は足のことより陰謀に関して心配してくれたようで「明日からしばらく留守にするがその前に何か出来ることはないか?」と忙しいのにも関わらず電話をしてきてくれました。
「足の方は心配いらない。とにかくよく休むように。」と言ってくれたので様子を見ていると、徐々に感覚は戻ってきて2~3日後にはすっかり元通りになっていました。電話を切った後M先生の優しさと自分のおかれた情けない状況から溢れ出る涙を止めることが出来ませんでした。

今のところ、巨悪の陰謀に屈してしまっている形になってますが、巻き返しを狙い燻っています。


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James McMurtry 「Just Us Kids」 [Today's Album]

ある方がコメント入力時にどうしても画像認証されないと教えてくれたのでSo-netにクレームのメールを送ったら丁寧に画像認証機能を解除する方法は教えてくれたのですが、認証されないことに対しては何の説明も謝罪もありません。

おい、So-net、なめんな!飛んできて謝罪しろっ!
高尚な音楽お宅が集まるブログなのに貴重なコメントを不意にしてしまったかもしれないじゃないか!


「Just Us Kid / James McMurtry」 (2008)
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Just Us Kids

Just Us Kids

  • アーティスト: James McMurtry
  • 出版社/メーカー: Blue Rose
  • 発売日: 2008/05/12
  • メディア: CD

何だよ、この手抜きジャケットは!?でもMcMurtryなら許す。

相方に「あんたこの人を一番頻繁に聴いているよ。もうやめろ。」と言われるまでもなく自分でも相当聴きこんでいる自覚があり、デビュー以来一年に2~3度この人を集中的に聴く期間が必ずある。90年以降(デビューは89年)に出てきたアメリカンSSWで最も私に影響を与えた男である。前回はブログ・デビュー直後ということもあってサラッと流してしまったが、今回はもうチョイ掘り下げて・・・。

同じTexasのJon Dee Grahamと同じように今やTexasの裏ボスといった感が強いMcMurtry。Jon Deeも勿論好きなんですが、映画「The Last Picture Show」やTommy Lee JonesとRobert Duvalが演じる気性の全く違う2人のカウボーイの死をも乗り越えた友情を描いた「Lonesome Dove」の原作、そしてカウボーイの同性愛を描いた問題作「Brokeback Mountain」の脚本等、秀作の多い作家でシナリオライターでもある父Larry McMurtryの作品と共通するテーマである荒涼感、孤独感、哀愁、不毛、悲哀、無常感、虚無感という言葉で表せるような人間ドラマを父親とは別の手段=歌詞‐作曲-音作り、で描き出すJames McMurtryの世界に個人的にはまり込んでしまって抜け出せないでいる。

お世辞にも美声とは言えないが特徴的で鼻にかかったビブラート・ヴォイスと時には暴力をも克明に描き出すハードボイルドな語り口で“TexasのWarren Zevonの”異名(私が勝手に名付けた?)もとるMcMurtryはFort Worth出身で父親が書き上げた「Falling From Grace」の脚本をJohn Mellencampが主演、監督で映画化したのがきっかけでデモがMellencampの手に渡ったという。
Mellencampに見出されてデビューしたのは有名な話。共通点がないわけではないのだがデビュー・アルバムは80年代にヒットを連発していた頃の元気いっぱいで、汗臭く青臭いMellencampのサウンドからは連想できないほど渇いていて老成しており、一般的には迷走時代と捉えられているような90年代以降のMellencampが逆にMcMurtryから多大な影響を受けていたように思える・・・。

CBS、Sugar Hill、Compadreと渡り歩き、またも移籍でNashvilleのLightning Rodという新興レーベルからの最初の作品となる本作は通算では8作目のスタジオ・アルバムでありAustin録音のセルフ・プロデュース。
彼の世界を表現するにはトリオ編成でも充分なことは「Live In Aught-Three」で証明済みだが、おなじみのBassのRonnie JohnsonとDrumsのDaren HessによるHeartless Bastardsに加え、曲によってスタジオ・ミュージシャンやゲストを招いて制作されている。

 1. Bayou Tortous
 2. Just Us Kids
 3. God Bless America
 4. Cheney's Toy
 5. Freeway View
 6. Hurricane Party
 7. Ruby And Carlos
 8. Brief Intermission
 9. Five Line Road
10. The Governer
11. Ruins Of The Realm
12. You'd a' Thought

1. いつにも増して地を這うようなヘヴィーなオープニング。独特の飽和感があるバリバリとしたエレキ・ギターの音色は当然チューブ・アンプによるものだと思っていた。ところがFender VibroluxやVox AC15等のチューブ・コンボの名機も使っているようだが、メインで使っているのはLab Series L5というソリッド・ステート・アンプだと知って驚いたことがあった。どうやらB.B. Kingなどもこれを使っていたことがありその筋では有名なギターアンプらしい。間奏のインパクトがあるギターは恐らくC.C. Adcock。
2. タイトル・ソングは人生の後半に差し掛かったと男とその友人の姿を映画のように綴った感傷的なサビを持った曲。普通の人が歌えばかなりキャッチーな曲なのかもしれないがそう聴こえないのが素晴らしい。無骨なMcMurtryのヴォーカルを包み込む優しい音色のピアノはIan McLagan
3. 非常にヘヴィーなナンバー。今のアメリカの現状を痛烈に皮肉っているように思える。ブルージーなハーモニカはPat Macdonald(ex-Timbuk 3)によるもの。
4. 米兵を"Cheney's Toy"と斬り捨てる。引きずるように陰鬱なイントロからダルシマーが加わり中近東的な雰囲気をも醸し出す。間奏ではMcMurtryのギターが唸り、明後日のほうからトランペットが聴こえてきてラストは兵隊の号令のような掛け声がかぶさってくる。
5. バリバリとしたエレキのリフと転がり捲るIan McLaganのピアノが絶妙なアップ・テンポのブギー・ナンバー。普通なら“軽快な”と言いたい所だが、McMurtryの重たくだるい声で歌われると軽快な曲になり得ない。
6. 名曲「Where's Johnny」を思い出させる歌い出し。ハリケーンが無常に引き裂いたある男の人生。非常にMcMurtryらしさを感じさせる曲。
7. アコギの弾き語り調に悲しげなセロが彩りを添える。生活を共にしていた男女其々の視点で繊細な心の動きと詳細な情景の描写に引き込まれ、気づけば涙が頬を伝い男泣き。
8. 彼の特徴はあの声のはず・・・。インストなのに何故かMcMurtryの音だとわかるのが凄い。
9. 飲んだくれの父を持つ女性、その日暮の生活、動かない車、私の名前と顔を忘れて欲しい。足跡を残さずいつかここから立ち去るつもりだから・・・。マイナー調の曲に彼の醍醐味でもあるハードボイルドな語り口。McMurtryのカウントに導かれて絶望感に追い討ちをかけるかのようにあちらの世界から聴こえてくるラップ・スティールはJon Dee Grahamの仕業。ああ無情!

Jon Deeのようにパワフルなテキサス声も、Stephen Brutonのような切れ味鋭いテキサス・ギターも持たないが、兎に角、その情景描写は秀逸で、彼が表現したいことを楽曲化するのに充分な演奏力とセンスがを持ち合わせているのでこれ以上を彼に望む必要はない。
多少のプラスマイナスはあるにしろ、デビュー以来根本的に全く変わらないこの世界観。どこかの誰かみたいに金に物を言わせて実際に世界中を旅して回ったりしなくても、彼はデビュー以前に自分探しの旅を始めていて自分なりの価値観と歌うべきテーマを確立していたのであろう。

元々決してとっつきやすいタイプの音楽ではないのかもしれないですが、本作は取り上げられているテーマのせいもあってかいつもより更に陰鬱に聴こえるので初めて聴く人には80sっぽい音作りがちょっとだけ耳障りだが少しメリハリが利いているCBS時代から聴き始めてみることをお薦めします。新品でもかなりお買い得な値段になっていますよ。

蛇足ながら私は現在も陰謀と闘争中・・・。

来週は熱海の病院です。



「Cheney's Toy」



「60 Acres」 97年「It Had To Happen」収録

 
 

「Painting By Numbers」 89年「Too Long In The Wasteland」収録

「Down Across The Delaware」 95年「Where'd You Hide The Body」収録


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Redwing 「Redwing」 [Today's Album]


MLBが開幕して忙しい日々を送っています。
ちょっと前にヤンキースの松井選手が結婚というニュースが入ってきてビックリしましたが、同じ日に森三中の村上さんも結婚というニュースを見て更に驚きました。「もしかして松井の嫁さんは村上さん!?」て、一瞬思いましたがどうやら違うようです。

「Redwing / Redwing」 (1971)
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Redwing

Redwing

  • アーティスト: Redwing
  • 出版社/メーカー: Fallout
  • 発売日: 2007/12/11
  • メディア: CD


CD化は多分今回が初めてだと思うのだがFalloutというあまり聞いた事のないレーベルからで、何処にもリマスターなんてことは謳っていないが、デジタル・リマスターと称して酷い音質の物も多いリイシュー・レーベルの中では不自然なサウンドになっていないので現在これ以外にも同レーベルの商品を数枚注文済み。California出身で靴の名前みたいなこのバンドの前身はNew BreedとかGladと名乗っていて、あのTimothy.Bも在籍していたこともあるそうで、Fantasyから1971-75まで毎年5枚のアルバムをリリースしている。

西海岸出身のバンドでありながら、Eaglesに代表されるような爽やかな印象は薄く、西海岸の有名なバンドで例えるならレーベルメイトであるCCRのように南部の音に影響を受けていると思われる。
が、John Fogertyのような傑出したヴォーカリストを抱えているわけではなく、絶妙のフレーズを奏でるギタリストに恵まれているわけでもないのでA級しか許さない音楽ファンは受け付けないかもしれないがAmerican Rockを聴き込んでいるファンには捨てがたいB級ならではの魅力があるのでは。

まずジャケットがヤバイ。イケメンなんぞ勿論期待はしていないが「コイツやりそうだな?」と思わせるようなルックスの奴も皆無。犯罪者にもなれないような中途半端なお人よし幸薄フェイスの集まりだ。

一応カントリー・ロックという括りに入れられることが多いらしいがこのアルバムはそれほどカントリー色は強くもないような・・・。この1st以外は聴いたことがないのでなんとも言えません。


 1. The Underground Railway
 2. Please Doctor Please
 3. Bonnie Bones
 4. Dark Thursday
 5. Sweetwalkin' Lady
 6. I'm Your Lover Man
 7. Shorty Go Home
 8. Hogtied
 9. I'm Counting On You
10. Oh Maggie
11. Why You Been So Long
12. California Blues

1. かなり粘っこいリズムを持った泥臭いスワンピーなロック・ナンバー。ヴォーカルが軽いのが玉に瑕だがこれでヴォーカルが重く素晴らしかったらA級になっちゃうからこんなもんか。ギターソロにも光る物はないがしっかり最低限の仕事をしているのが憎い。
アップテンポだがキャッチーなメロディを持った3. や ちょいと泣けるミディアム・テンポの4. 、この辺の曲が彼らがカントリーロックバンドと位置づけられている理由だと思うが、ペダルスティールやフィドルなどのカントリー特有の楽器は使っておらず、楽曲の雰囲気でそれっぽさを演出しているのはCCRと共通する。
5. これを聴いていてふと思ったのがヴォーカルやハーモニーの感じがロック色の強い曲を演っている時のNitty Gritty Dirt Bandにも似ている。
6. 「こんな曲もできちゃいます!」的なセカンドラインのリズムを取り込んだニューオリンズっぽいパーティー・ソングだが、何故か軽い。

このように悪い曲が一つもないんだけど抜きん出た曲もないというのもB級っぽいが、演奏力もそれなりにしっかりしており、こういうBandがゴロゴロしていた70年代のアメリカはやはり素晴らしかったんだと思う。

南部のGrinderswitch(Capricornの方)や西海岸のSwampwater辺りのB級アメリカン・ロック・バンドが持つ雰囲気が嫌いじゃない方は買って損はないでしょう。

話変わりますが、今体調の悪さとは別に今後の私の人生を左右するような信じられないような陰謀渦巻くトラブリュートラブルに巻き込まれていそうな状態で予断を許しません!真相がわかり次第こちらにて・・・。あ~恐ろしい・・・。

しかしこの編集ページ重いなぁ。おい、So-netどうにかしろっ!


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Jim Lauderdale 「Honey Songs」 [Today's Album]

はあ~、最近も調子悪い日が多いです。
音楽は聴いているのですが、記事を書くために気を入れて聴くことができません。気を入れて聴かなきゃ記事を書けないっていうのもおかしな話ですが・・・。

聴き込めてはいないのですが、中堅どころのリリースが続く中、期待外れだったGary Louris、イマイチなShawn Mullins、歌い方は一時のブリッ子歌いから抜け出た物のあまりにも1stを意識しすぎで曲単位で1stにそっくりな曲ばっかりで質はどれも1st収録曲を超えていないSheryl Crow、どちらもコンセプト・アルバムだからしょうがない??なAllison MoorerとShelby Lynn姉妹と煮え切らない作品ばかり聴かされてきました。そんな中、奇を衒うことをせず(できず?)、いつもと同じように実力を発揮してくれていたのはJim Lauderdale。この人の場合はCountryよりになるか、Bluegrassよりになるかどっちかなんで・・・。

Honey Songs

Honey Songs

  • アーティスト: Jim Lauderdale
  • 出版社/メーカー: Yep Roc
  • 発売日: 2008/02/19
  • メディア: CD

North Carolina出身ながらL.A.に拠点を移しCBSと契約を結び1989年に1stアルバムを完成させていたがリリース直前でお蔵入り、Nashvilleでソングライターとして活動を再開しバックアップ・ミュージシャンとして多くのアーティストをサポートする傍ら、再度Repriseと契約を交わし91年にデビュー・アルバムのリリースに漸くこぎつける。その後Atlantic、RCA、Dualtone、Yep Rocとレーベルを転々とするが、一貫して力強いヴォーカルのカントリー・アルバムを作り続けている。サウンド的にはDualtone以降の方が圧倒的に好みだ。

特にここ数年の精力的な活動には目を見張る物があり、Yep Rocに移籍して以来ここ18ヶ月でブルーグラス・アルバムとカントリー・アルバムを交互に吹き込み「Bluegrass」、「Country Super Hits Vol.1」、「The Bluegrass Diary」に続いて本作で4枚目のリリース。
彼自身のアルバムが商業的に大成功を収めたことはないが、彼がソングライターとして手がけた多くの作品が様々なアーティストによって日の目を見ている。
L.A.時代にDwight YoakamやPete Andersonらと親交があったことも関係しているのだろうか。彼のヴォーカル・スタイルからもBaker's Field Soundの立役者、Buck Owensの影響が色濃く感じられるような気がする。

今回、バックを手がけているのは彼自身がDream Bandと呼ぶ伝説的名手達。Rick Nelson, Elvis Presleyの片腕であり、その後もCountry-Rockフィールドで名セッションを繰り返してきたJames Burton(Guitar)、同じくElvisを支え、それ以外でもJamesと行動を共にすることが多いRon Tutt(Drums)とGlen D. Hardin(Piano)、E. Street BandのGarry Tallent(Bass)、Manassasを始め、多くのセッションで活躍しているAl Perkins(Pedal Steel)、コーラス陣にBuddy Miller、Patty Loveless、Emmylou Harrisらといったオールスター。

  1. Honeysuckle Honeypie
  2. I Hope You're Happy
  3. Hittin' It Hard
  4. It's Finally Sinking In
  5. Borrow Some Summertime
  6. The Daughter Of Majestic Sage
  7. Molly's Got A Chain
  8. Those Kind Of Things Don't Happen Every Day
  9. Stingray
10. I'm Almost Back


1. はイントロからいきなりJames Burtonのそれとわかるテレキャス・リックで思わずにんまり。最強のカントリー・ピッカーを得て相変わらずな硬質のヴォーカルも力強く、スワンプ臭も漂うファンキーなホワイト・ボーイ・ブルーズ!
2. これも正に70年代のRockin'-Countryサウンド。Jamesのチキン・ピッキングがフェード・アウトしていくエンディングに「まだ消えないでくれい!」と懇願するが、ああ無常。
5.  AlとJamesのユニゾンによるテーマ部、絶妙なリズムの崩し方のヴォーカル、そして鳴きのメロディ。完璧な三連のカントリー・ソング。
8. Ron Tuttのブラシによるお馬が走るリズムの曲。能天気に聴こえないのは押さえ込んだヴォーカルとリラックスした熟練プレーヤによる演奏のためか、或いはより深く重い声質を持ったBuddy Millerのハーモニーのためか?
9. GPの「Ooh Las Vegas」を思い出すようなハイテンポの曲だがここでのJames Burtonのプレーはあの伝説的なプレーとは違ってより甘めのトーンで現代的なフレーズになっている。
10. Al Perkinsのペダル・スティールがJimのヴォーカルと共に咽び泣きを聴かせるスローなカントリー・ナンバー。サビで加わるハーモニーはEmmylou。

全10曲35分のカントリー・アルバム。物足りなくも感じられるが、「もっと聴きたいと思わせるところでサクッと終わるのが心憎い。」と考えるべきだろう。いずれにしろ皮肉なことに彼の曲を取り上げて昨今のカントリー・チャートに入っていて彼の収入源になっているようなアーティストよりも私にとっては何故か"Country"を感じさせる男である。

話違うけど歯を一時間磨くのって異常じゃないんですかね?



「I Met Jesus In A Bar」 (「Country Super Hits, Vol. 1」06年収録)


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Levon Helm 「Dirt Firmer」 [Today's Album]

痛みの強い日がやたら長く続いていましたが、なんとかラマーズ法で乗り切りました。ここ数日は少し楽なので記事を作成しようと思ったらSo-netブログがリニューアルしているじゃあ~りませんか。何がなんだかわかりまへん。ちゃんとアップできるか不安だ。しかし、編集画面と実際の表示画面での見え方が全然違うのはどういう訳?毎日不具合、障害の報告があるやんけ。おい、So-net、なめんな!

「Dirt Firmer / Levon Helm」 (2007)
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Dirt Farmer

Dirt Farmer

  • アーティスト: Levon Helm
  • 出版社/メーカー: Vanguard
  • 発売日: 2007/10/30
  • メディア: CD

何故か2007年度のベスト・アルバムを選出した際にすっかり私の下がりきった脳から消えていたこのアルバム。

完全にミスです。これは間違いなく入選です。しかも上位に・・・。

チョコチョコと映画にも顔を出しているが最も最近に見たのは、Tommy Lee Jones監督・主演の「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 スペシャル・エディション 」。あまりの老け込み具合が死を待つだけの孤独な盲目の老人という役どころに合致していてちょっと悲しくなりました。映画の方もどこかで見たようなテーマだがBarry PepperやDwight Yoakamが共演していてこの辺りの音楽が好きな人なら間違いなく好きなタッチで情景、人間ドラマを描いている。

咽頭ガンを克服したとのことだが、その歌声は正直全盛期よりエッジがなくなっているが、昔とは違った力強さが加わっている。
The Band時代から自ら曲を書けない事が彼の最大の欠点だと思っていたし、ソロや再結成後もRobbie Robertsonという性格の悪い天才を欠いた事を思い知らされる作品が多かった。

しか~し、今作では全曲他人の曲というディスアドバンテージが全くマイナス方向には作用していない。
プロデュースはDylan人脈のLarry Campbellと娘のAmy Helm。

1. False Hearted Lover Blues
2. Poor Old Dirt Farmer
3. The Mountain
4. Little Birds
5. The Girl I Left Behind
6. Calvary
7. Anna Lee
8. Got Me A Woman
9. A Train Robbery
10. Single Girl, Married Girl
11. The Blind Child
12. Feelin' Good
13.Wide River To Cross


全13曲中5曲がトラディショナルで残りが他人の曲。オープニングの1.はイントロが始まりLevonの振り絞るかのような力強い歌声が聴こえてきた瞬間にスピーカーの向こうから大きな土の塊が飛んできて顔面にぶつかってきた。こんなに泥臭いサウンドを聴いたのは久しぶりだ。Irishの香りもするブルージーな強力アコースティック・スワンプ・トラック。
5.もトラッド・ソングながらあのドラムにチャカチャカしマンドリン、アコーディオンが絡み、The Bandを彷彿させるサウンド。
興味深いのは現在のアメリカン・ミュージック・シーンを支えるSteve EarleとBuddy Millerというビッグネーム2人の曲を取り上げている点。前者はSteveがブルーグラスに挑戦した名盤「The Mountain」にも収められている3.で、ここではSteveのヴァージョンほど陰鬱さは感じず、突き抜けたヴォーカルで素晴らしい。後者はBuddyの「Universal United House Of Prayer」収録のゴスペル色が強いナンバー13.で、オリジナルに近いアレンジだがより原始的にさえ感じられ、両者ともトラッドに混じっても全く違和感がないような仕上がりになっており、SteveとBuddyに「これからはお前等がこの先何十年も歌い継がれていくアメリカン・トラッドを作り続けていくのだぞ。」言わんばかりの迫力だ。
Carter Familyで知られる10.も原曲の雰囲気に加えてルーズなのにタイトな相変わらずのドラミングでファンキーなスワンプ・ロックに変貌を遂げている。

全編アコースティック主体でエレキ・ギターの音色は聴かれないが本当に力強いヴォーカルと絶妙のドラミングで、アメリカのルーツ・ミュージックが凝縮されたトラディショナルに新しい息吹を吹き込んだ傑作。

天才Robbieがグループの中心的ソングライターであり、リーダーであったのは間違いないがThe Bandの土台、ハートはやはりLevonだったのだ!

Levon、グラミー賞Best Traditional Folk Album部門受賞おめでとう!

南部の農家に育った男、病を克服したジジイの強烈な一撃で皆泥だらけにされちまえっ!



「The Girl I Left Behind」



タグ:The Band Swamp
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不定期病状報告 [脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)]

紹介したいアルバムも沢山あるのですが、思うように作文が進まず下書きフォルダに書きかけの記事が何個もたまっちゃってます。

先週は都内のS病院へ。今週は神奈川県内のF病院へ診断書をもらうためだけに往復5時間。

S病院では中性脂肪は正常範囲内に落ち着いているので今回はリピディルの処方は無しで、一ヵ月後に再度血液検査で中性脂肪が増えないかどうか確認をするようです。
年明けから便秘をすることが多いので整腸剤のミヤBMとブラパの癒着を考慮して癒着を緩和するためのリザベンという薬を出してもらいました。
相変わらず手放せないデパスとモーラス・テープ(湿布)ですが、モーラス・テープは今までの10袋(×7枚)では足りないので、15袋に増量してもらいました。顔に似合わずデリケートなお肌なので湿布の貼りすぎで背中は肌荒れで皮も剥けてひりひりしてますが、天秤にかけるとモーラス・テープで痛みを誤魔化しているほうが肌荒れの痛みより楽なので、就寝時はその時の調子によって2~7枚ぐらい、頚、肩、背中、腰等に貼っています。でないと眠れませんし・・・。

前回教えてもらったアミノ酸ですが、容器を持参してあっているかどうか確認してもらいました。 これで正しいようですのでリンクをリンクも貼ります。今のところ効果は全く実感できていませんが、このぐらいの値段なら何とかなるので続けて見ます。

ディアナチュラ 29 アミノ マルチビタミンミネラル 90粒

新しい情報としては鼻から髄液が漏れていることもありうるらしいので、試験紙を2枚ほどいただいてきました。髄液は鼻水に比べて糖分が多く含まれているのでその試験紙を浸すと青い部分が茶色に変色するそうです。今のところ普通に鼻水しか垂れていないようです。

因みに英国女王陛下の前でケツを出した伝説の男、電撃ネットワークの南部さんは鼻から髄液が漏れていたそうです。ありゃぁ漏れるわな・・・。

私のような治りの悪い患者を見捨てずに色々と考えてくれるM先生、いつもありがとうございます。

先日熱海の病院からお願いしていた自賠責に対する意見書が送付されてきました。S先生ありがとうございます。私が見る限りでは非常に強力な内容です。早速異議の申立をしようと思いますが、今までのところ自賠責とはまるで宇宙人と話しているように話が噛み合わないので恐らくまたちんぷんかんぷんな回答をしてくるのでしょう。

今日は暖かかったですね。明日も暖かいらしいですが明後日はグッと冷え込むらしいです。気圧や気温の変化を先取りして読み取る私の身体は既にいつもに増して左半身の痛みが強くなっていますのでこの辺で・・・。


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Radney Foster 「See What You Want To See」 [Today's Album]

「See What You Want To See / Radney Foster」 (1999)
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See What You Want to See

See What You Want to See

  • アーティスト: Radney Foster
  • 出版社/メーカー: Arista
  • 発売日: 1999/05/18
  • メディア: CD

 
すっかり更新ペースが落ちてしまってますが・・・。

この人もスタートはNashvilleでソングライターとして。
作曲家としてパートナー・シップを組んだBill Lloydとのデュオ、Foster & Lloydを結成して87年から90年までにRCAに3枚のアルバムを残し軽くカントリー・ヒットを出していたが、凡庸で特筆すべきことがないNew Traditinalなカントリー・サウンド。その後ソロとなりアリスタと契約してこれまた軽くTop10ヒットをだす。悪くないが現代的なHonky Tonkサウンドで特に面白くもなんともないサウンド。ジャケも滅茶いい奴っぽい七三ヘアに眼鏡の青年がダサダサカントリー風のジャケットを着込んだ全くいけていないもの。

それが99年のArista Austinからの本作で大化け。Texanとしての気骨を発揮してロック色も強くなり重いサウンドに。君こんなに重たく歌えたんだ?これはいわゆるカントリー・ファンには受け入れがたいサウンドなのかもしれないが、華麗なる変身と捉えたい。
よく見たらメガネもアラレちゃん風丸めがねから鋭いシェープのインテリメガネに変わっていた。

バックにはペダル・スティールやフィドルといったカントリー特有の楽器奏者は含まれておらず、
Drum-Chad Cromwell
  (Neil Young, Mark Knopfler, Kim Richey, Allison Moorer, Jack Ingram, Mark Selby)
Bass- Bob Gloub
  (70年代からあまりにも多くのアーティストを支えた仕事人)
Key- Rami Jaffee
  (Wallflowers、その他参加作多し。)
Guitar- Jay Joyce
  (Gillian Welch, Patty Griffin, Shelby Lynn)
といったところがバンド・メンバーで曲によってゲストを招くといった形を取っている。


 1. I've Got a Picture
1曲目から今までのつまらないよいこのカントリー路線とはかけ離れたChadが刻む重心の低いリズムの8ビートと、メロディアスながら今までになく陰鬱さを醸し出すRadneyのヴォーカルで「何かが起こっている・・・」と思わせる。
 2. I'm In
Radneyの硬質で重さを増した声と、現在、The Resentmentsでも活躍しているBruce Hughesも在籍していたTexasのガレージ-オルタナ・ロック・バンドPoi Dog Ponderingのリード・シンガーであり当時ソロ・シンガーとしてArista Austinのレーベル・メートでもあったAbra Mooreのふにゃふにゃ不思議ちゃんヴォーカルが絶妙の掛け合いを聴かせるベスト・トラック。今まではがなることの無かったRadneyの魂の叫びにビックリ!
 3. Raining On Sunday
これも痛いメロディを持ったミディアム・テンポの佳曲。サビ部でソウルフルなハーモニーを付けているのはHootie & The BlowfishのDarius Rucker!
 4. Folding Money
トリッキーなギターのイントロとオルタナ臭い音処理を施したドラムが印象的ながらガキっぽさは全く感じさせず寧ろアダルトなオルタナ・スワンプといった雰囲気。幽玄的なコーラスを添えているのはTexasのオルタナ・バンド、Sister 7のPatrice Pike。 
 5. Angry Heart
他の参加作ではあまり意識したことがなかったが、Chad Cromwellという人のスネアは非常に重いタイム感を持っていて好みだ。ヘヴィでメロウ、ファルセットも駆使したRadneyのヴォーカルに涙。
 6. The Kiss
ここでグッとテンポを落として・・・。Steve EarleやGreg Trooper、Jack Ingram等と仕事をしているMike McAdamのスライドが聴ける。Violaを奏でているのはTammy Rogers。
 7. You Were So Right
アコギのカッティングでつぶやく歌いだし、一転してヘヴィーなサビ部へと・・・。ヒステリックなまでのエレキのリード。
 8. God Knows When
この曲にもフューチャーされているMike McAdamの湿ったスライドがMississippiの重たい雨を運んでくる。良い曲だ。
 9. The Lucky Ones
これもカントリーに固執することのない作曲能力と重たいサウンド・アレンジが功を奏した。
10. Godspeed (Sweet Dreams)
ラストを飾るに相応しいしんみりとした弾き語り調。リムショット、ベース、エレキが徐々に加わる。幻想的に響くハーモニーはEmmylou Harris。


その後案の定Aristaからは斬られ、ならず者が溜まるマイナーレーベルの一つDualtoneからのLive Albumとちょっぴりポップ色が強い中道的な「Another Way To Go」挟んで再び自分の居場所に戻ってきた感がある「The World We Live In」も好アルバムだが。モダンな南部系アメリカンSSWにへ脱皮した、捨て曲無しのこのアルバムが今までのところベストでしょう。

Godspeed!




 「Godspeed」

「Evelyday Angel」 (「Another Way To Go」収録)


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