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Doyle Bramhall Ⅱ [Today's Album]

「Jellycream / Bramhall」 (1999)
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Jellycream

Jellycream

  • アーティスト: Bramhall
  • 出版社/メーカー: RCA
  • 発売日: 1999/09/14
  • メディア: CD

最近のClaptonはチョイ“綺麗に歪みすぎ”の音色が苦手で食傷気味だった。
歌も上手くなりすぎちゃって小手先で歌っているような気がして・・・。(ECファンの皆さんごめんなさい!)
J.J.Caleとのコラボ「
The Road to Escondido 」でもJ.J.の枯れた味わいをECのギターが台無しにしていたような気がするんですけど・・・。

でもEC、サポート・ギタリストを選ぶセンスは最高!以前紹介したAlbert LeeにAndy Fairweather Low、それに去年連れてきたDerek TrucksとDoyle BramhallⅡ(二世)も例外ではない。

Derekに関してはどこでも絶賛の嵐、改めて紹介する必要も無いが、キャリアも長い割にDoyleに関しては過小評価されているような・・・・。

まず誤解が無いように説明します。Doyle Bramhall Ⅱは今までに3枚のアルバムをリリース、其々の名義がDoyle Bramhall Ⅱ、Bramhall、Doyle BramhallⅡ& smokestackとアルバム毎に違っている。彼の父親もプロのミュージシャンで、名前はDoyle Bramhall(同姓同名)、文中では今回紹介するDoyle BramhallⅡをDoyleⅡとさせていただく。


Lightnin' Hopkinsのサポート・ドラマーの経験が有り、ブレークする前からJimmy、Stevie RayのVaughan兄弟とつるんでいて、デビュー後も共作者として兄弟を助けてきたミュージシャンであるDoyle Bramhall(一世、紛らわしい。因みに筆者、Ⅱの新譜かと思ってアルバム購入、今回は随分シンプルなブルーズ・アルバムだな、と思っていたら親父さんのアルバムだったことが・・・。そのくらい声クリソツ。ギターもそっくりだなと思ったらⅡでした。)を父に持つDoyleⅡは、16歳という若さでJimmyのバンド、Fabulous Thunderbirdsのセカンドギタリストとしてツアーを経験、その後同じTexas出身のCharlie Sexton、Stevie Rayを失ったDouble TroubleのTommy Shannon(ベース)、 Chris Layton(ドラム)等とブルージーなロック・バンドArc Angelsを結成、92年にアルバム「
Arc Angels 」を発表、CharlieとDoyleⅡという卓越した二人のリード・シンガーとリード・ギタリストを擁したバンドは、曲によってリード・パートを入れ替え、時には交互に歌い、弾き、ヴァラエティにとんだ演奏を聴かせ、評判、セールスの両面でかなりの成功を収める。
しかし徐々にCharlieとDoyleⅡのエゴのぶつかり合いは激化、DoyleⅡのドラッグ癖も深刻化しバンドは活動を停止、Charlieはソロ活動、DoyleⅡは治療施設へと・・・・。

クリーンになったDoyleは96年にブルーズ色は薄いが、ソウルフルなヴォーカリスト、ソングライターとしての才能を如何なく発揮した「
Doyle Bramhall II 」(プロデュースはWendy & Lisa!)で見事に復活を遂げる。

続く本作ではSuzanne Vegaの夫、Mitchell Froomとの共同での仕事が多く、Los Lobos、Bonnie Raitt、Ron Sexsmith等の名作を手がけてきたTchad Blakeのプロデュースにより、持ち味であるブルースギターも生々しく聴ける作品になった。
①「I Wanna Be」は言うまでも無く、ClaptonがB.B.Kingとの共作「
Riding with the King 」中でカバーしたブルース・チューン。ECが当時一般には名前の浸透していなかった若いアーティストの曲を取り上げたことでも驚きだが、Doyleのギターソロをほぼ忠実に再現していたことからも、どれだけDoyleのギタリストとしてのメロディ・センス、タイム感に感銘を受けていたかがわかる。
③の「Mary You」もEC & B.B.Kingによってカバーされたファンキーなカッティングのブルーズ・ロックでArc Angels時代と比べると弾きすぎないギターが絶妙。
④「Snakecharmer」は地を這うようなへヴィにブルーズロック。
⑤「Who I Am」⑥「Away We Go Away」⑩「I'm Leavin'」⑪「Chasin' The Sun」⑫「I Will Remember」等、シンガー・ソングライター的アプローチが光るメロディアスな曲も多く、只のブルーズ・ギタリストではないことも充分に伝わってくる。

本作リリース後にECとRoger Watersからほぼ同時にサポートの以来を受け、ECには曲を提供、Roger Watersのツアーに同行、ツアー終了後はECのサポート・ギタリストのみならず、共同作曲者としても重用されている。

いまひとつパッとした成功を収められていない原因は、重い声質に重いサウンドで、暑苦しすぎるからだろうか?
しかし“引いて弾く”事を覚えたサウスポーは最早無敵!不遇の時代が長かったが正当に評価される日も近い!・・・・かな?

DylanがCharlie Sextonを、そしてECがDoyleⅡを、其々の片腕として任命したことはただの偶然なのであろうか?



Video このアルバムの収録曲の映像が見つからなかったので、3rd「
Welcome」より「Green Light Girl」
若年層にターゲットを絞ったようなお洒落なビデオだが、太い弦が下に来るセッティング(アルバート・キング・スタイル?)とリズム感抜群のフレーズは必見、必聴!なぜかギッチョのギタリストってカッコよく見える!?



おまけ映像、「Pride and Joy with Sheryl Crow」
DoyleⅡのギターの抜けが悪いのが残念!左用のボディに右用のネックというストラト!


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