Townes Van Zandt [Today's Album]
Today's Album
「Townes Van Zandt / Townes Van Zandt」(1969)
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- アーティスト: Townes Van Zandt
- 出版社/メーカー: Tomato Music
- 発売日: 1994/04/12
- メディア: CD
その類まれなる才能と30年近くのキャリアに相反して、一曲もヒットを出していないが彼がアメリカのフォーク・シーンに残した功績の大きさは彼の死後に続々とリリースされた編集盤、トリビュート物の多さからも窺い知ることが出来る。今の日本では“ネクラ”の一言で片付けられてしまいそうだが、淡々としたアコギのイントロで始まるオープニングの①「For the Sake of the Song」、自らも才能溢れるソングライターであるGuy Clarkがカヴァーした④「Don't Take it too Bad」、途中から絡むフィドルが美しい⑨「Maria」等の名曲が並ぶが、なんといっても彼の魅力はシンプルなサウンドと暖かくジェントルな語り口、そして自らをも含めた市井の平凡な人々が直面するテーマを題材にした詩である。ただ死ぬのを待っているよりはましと放浪を続け、ギャンブルと酒に溺れ、結局は我々は死ぬのを待っているのだと悟る③「Waiting Around to Die」が心に痛い。彼がいなければSteve EarleやJay Farrerも存在しなかったのでは…?
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