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Dave Matthews [Today's Album]

「Before These Crowded Streets / Dave Matthews Band」 (1998)
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Before These Crowded Streets

Before These Crowded Streets

  • アーティスト: Dave Matthews Band
  • 出版社/メーカー: Sony Bmg
  • 発売日: 2005/03/14
  • メディア: CD


しつこいようだが、そんなわけでDave Matthews。

南アフリカ出身のDave Matthewsが書き溜めていた曲を音に残すため、91年にVirginiaでメンツを集めたのが後に大河となって全米を席巻する大きな流れの源泉だった。
集まったメンツはCarter Beauford(Dr)、Leroi Moore(Sax)、Boyd Tinsley(Violin)、当時16歳ながら驚異的な演奏を聴かせるStefan Lessard(Ba)という編成。
Dave Matthewsは基本的にヴォーカルとアコギを担当するので、ロック・バンドとしては異例のエレキ・ギター無しという編成であった。
各地の大学のキャンパスで演奏を行う彼等の評判は口コミで広まり、1stの「Remember Two Things」も自主盤としてはまずまずの売り上げを示す。興味を持ったRCAとサインをして94年に発表したメジャー・デビュー作「Under the Table and Dreaming」はいきなり100万枚以上のセールスを記録。

Daveのパーカッシヴなアコギのカッティング、Jazz色が強いリズム隊、リード楽器として使われているサックスとバイオリン、とロック界では異例尽くめのサウンドは強いて挙げるなら、よく"Jam Band"という括りで一緒に語られることの多い"Phish"あたりに感触が近いがやはり独特。
これをアメリカン・ルーツ・ロックといって良いのかわからないが、AMGでは"Alternative Rock"、"Jam Band"というジャンル分けと共にAmerican Trad Rockとも記されているので「やはり良いのだ!」と一人納得してレヴューを続行。
インプロビゼーション主体の長めの間奏部やタイトなリズムからも一聴、フュージョンのような感触さえ受けるのだが、何がロックかというとDaveのヴォーカルが超ロック。正に禿げ上がったおでこから湯気が見えてきそうに熱い!

のりに乗ってきた彼等のRCAでの3作目のスタジオ・レコーディング。プロデュースはU2で有名なSteve Lillywhite。デビュー時より付き合いがあったTim Reynoldsが全面的にエレキ・ギタリストとして参加しているのでこれまででもっともヘヴィーに仕上がっている。

①「Pantala Naga Pampa」、まずは軽いジャブのような曲で軽快にスタート、Daveも軽く裏声を聴かせるがほんの小手調べ。間髪いれずに次の曲へと繋がる。
②「Rapunezel」、うわぁ、これは演奏力が高くないとむちゃくちゃになっちゃいそう。しかし巧い・・・。Daveはまだクールだ。でも演奏は徐々に熱気を帯びてきて怒涛のエンディングへ!
③「The Last Stop」は今までにはなかったアラビックなメロディを持ったへヴィな曲。Daveにスイッチが入った模様。唸り、裏返り、がなり、湯気が立ち上り始める!この曲ではゲストの変態バンジョー・プレーヤー、Bela Fleckも登場。どんな主題ならここまで熱くなれるのか?と歌詞をちら見すれば、アラビックなアレンジからも湾岸問題だったんですね・・・。
④「Don't Drink Water」、地をを這うようなドラムとベースにBelaのバンジョー、祈りのようなDaveのヴォーカル。抽象的でわかりにくいがこれも重たいテーマを歌っている。ラスト近くで被ってくる女性ヴォーカルはAlanis Morissette!Daveも沸点に達し蒸発寸前!ふと熱から冷ましてくれるような、組曲になっているインスト部に続いて・・・・。
⑤「Stay」、Daveの歯切れのいいカッティングが心地よい、明るくファンキーな今までのDMBに共通する曲。
⑥「Halloween」、爽やかな全曲を挟んで、Daveのおでこから再び湯気が上がり始める。この曲でストリングスを担当しているのはKronos Quartet。今まで聴きもせず毛嫌いしてたけどいい仕事しています。そのストリングスに煽られたDaveがヤバイ・・・。
⑧「Crush」、うーん、バラードと呼ぶにはグルーヴィーすぎるが、泣けるメロディだ。クールに終わるのかと思いきやラストでたたみ掛けるDaveのヴォーカルは再び沸点へ。8分を超える曲にも関わらず、もう一度リフレインを繰り返してくれっ、と願ってしまう不思議な曲。
⑪「Spoon」、アルバム中最も落ち着いた雰囲気を持ったこの曲では再びAlanisのヴォーカルがフューチャーされている。

その後もコンスタントに活動を続けながらSpringsteenの『Vote For a Change』にも参加。更にPhishのTorey Anastasio、Gov't Mule、AllmansのWarren Hayens、Robert Randlphらと交流を深めながら全米屈指のライブ・バンドとしての地位を不動の物にする。リリースしたアルバムに関しては前記事参照してください!Santanaの大ヒット作、「Super Natural」にも参加しているので、歌声だけは耳にした人も多いかもしれない。

ブルーズ色が薄く、リード楽器がギターではないという点で過去のインプロビゼーションを得意としてきたAllmansやGrareful Dead、近年Jam Bandと言われているGov't MuleやPhish、DTB等とはかなり違う感触を感じるかもしれないし、若ハゲに赤ちゃん顔、普段着のシャツにダボダボのズボンというおよそロックスターには程遠いルックスもマイナス要素なのだろうか?
しかし彼がギターをかき鳴らし、声を発し、人間スチーマーと化した瞬間、彼の背後にはオーラの泉が立ち昇り、何者にも負けないカリスマ性を発散させる!

余談だがこの人「きいてほしいの、あたしのこと~」なる、のけぞるタイトルの映画にも出演している。何でも全米ベストセラーの児童文学が原作らしいが、意外と大人の私が見てもそれなりに楽しめる作品だったのでお子さんがいらっしゃる方は是非ご一緒にどうぞ。
劇中Daveは鼻歌のような弾き語りを披露するが、鼻歌なのに物凄い存在感!彼の歌を聴くと騒いでいた動物達が落ち着く・・・、という設定に妙に納得する精神年齢の低い私。

きいてほしいの、あたしのこと〈特別編〉-ウィン・ディキシーのいた夏

きいてほしいの、あたしのこと〈特別編〉-ウィン・ディキシーのいた夏

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/10/28
  • メディア: DVD

どうやらこれ以外にもチョコチョコ映画に出演しているらしい。



Video 「Don't Drink Water」
強烈!

Video 「Crush」 弾き語り
 

Video 「Tripping Billies」
前作に収録されている曲だが、私をDMBワールドに引きずり込んだ曲!


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Mudslideslim

deacon_blueさん、ありがとうございます。
by Mudslideslim (2007-05-22 21:51) 

DEBDYLAN

重役出勤(開き直り)のDEBです(汗)。

いやぁー、映像、3曲とも nice! でした!!
特に3曲目、カッコよかったです。
by DEBDYLAN (2007-05-24 00:28) 

Mudslideslim

DEB社長、ありがとうございます。

3曲目は96年のCrash収録です。
by Mudslideslim (2007-05-24 20:28) 

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